「人に見られちゃいますから…」
「だから誰に見られたって構わねぇって言ってんだろ。」
「でも…」
靴の無い私をレンジさんはずっとお姫様抱っこで移動するから
私は誰かに見られやしないかとヒヤヒヤ…
だって…こんな事が世間にバレたら…レンジさんのお仕事に差し支えるんじゃないかって…
こんな私でもそんな気は使う…
「すぐ仕度しますね。」
私の部屋に入ってレンジさんにコーヒーを出して私はお泊りの準備。
何だかドキドキしちゃう…
「あ…何か作りましょうか?」
「疲れてるだろ?」
「軽く作るだけですから大丈夫です。」
「無理してないなら構わねーけど…」
「じゃあちょっと待って下さいね。」
私は手っ取り早くお泊りの仕度を整えると遅い夕飯の支度に取り掛かる。
「残りご飯でチャーハンですけど良いですか?」
「任せる。」
「はい。」
ああ…料理をするのがこんなに楽しい日がやって来るなんて…嬉しい〜〜♪
その後はチャーハンと簡単な卵スープを作って食べた。
レンジさんはまた「美味い!」って言ってくれて…
たったそれだけの言葉なのに…私はとっても心の中があったかくなるの…
レンジさんのマンションに帰る途中で簡単に明日の朝ご飯の材料を買った。
相変わらずレンジさんは人目を気にしなくて…
本当に大丈夫なのかしら…私の方がずっとドキドキしちゃう…
レンジさんの部屋に帰った後もう1度シャワーを浴びた。
今度は1人で入らせてもらって頭のてっぺんからつま先まで丹念に洗った。
「レンジさんは明日お仕事は?」
12時近くにやっとベッドに入った。
ドキドキを誤魔化す為にレンジさんに話し掛ける…
だってしっかり腕枕でギュってレンジさんに抱きしめられてるから…
レンジさんの顔がとっても近い…
「明日は昼から。」
「じゃあゆっくりして下さいね。朝ご飯作っていきますからちゃんと食べて下さい。」
「智鶴と一緒に起こせ。」
「え?いいですよ…ゆっくり寝てて下さい。」
「いいから…俺の事も起こせよ。」
「はい…」
「ん?なんだ?」
「いえ…何だか緊張しちゃって…まさかレンジさんの所にお泊りするなんて…」
「嫌だったか?」
「とんでもない!嬉しいです。」
「そうか…」
優しいレンジさん……どうしよう…言ってみようかな…
引かれ…ちゃうかな…嫌がられちゃうかな……でも…1度でいいから…やってみたいな…
「あ…あの…レンジさん……」
「ん?」
無理を承知でレンジさんにお願いしてみる事に決めた。
「あ…あの…………いいですか?」
「は?何だよ聞こえねぇ。」
「だ…だから……その…」
「ん?」
「あ…甘えても……いいですか?」
「は?」
「ダダダ…ダメならいいんです!!も…もう気にしないで下さい!い…今の言った事は忘れて下さい!!」
「ダメなんて言ってねぇだろ。どんな事すんだ?」
「別に…何するってわけじゃ…ただ…」
「ただ?」
「私が…勝手に…レ…レンジさんに…甘えるだけ…ですから…」
きゃーーー!!言っちゃった!!言っちゃった!!どうしよう…恥ずかしいーーー!!!
でもでも…ずっと夢だったんだもん!
男の人に…特にレンジさんみたいな逞しい男の人に甘えてみたかったの!!
「…………」
智鶴がそんな事を言って真っ赤になって俯いた。
その顔と仕草がいじらしくてヤベェだろっっ!!
一体どんなことすんのかわからねぇがそんな悩む事じゃねぇ。
「構わないぜ。どうすりゃいいんだ?」
「え?本当に?良いんですか?」
「智鶴はやりたいんだろ?ならやればいい…俺に出来る事なんだろ?」
「はい…あ…でもレンジさんは別に何もしなくても…」
「そうなのか?じゃあどうすればいい?」
「じゃあ…そのままこっち向いてて下さいね…」
私はもうドキドキ…私の方を向いて横になるレンジさんの首に自分の両腕を絡ませた。
智鶴が俺の首に腕を廻して近付いた。
「はぁ……」
「 !! 」
そんな吐息を漏らして智鶴が俺の首に廻してた腕を縮めて俺の首筋に顔をうずめる。
レンジさんの首筋に顔をうずめて頬ずりをした……
やあ…気持ち良い〜〜〜♪
「………」
なんだ…甘えるって…本当に俺に甘えるって事なのか??
「ふぅ……」
和んで癒されて…自然と息が漏れちゃう…
もう何度レンジさんの身体に頬ずりしてもまだ足りなくて…ギュッとレンジさんを抱きしめた。
ホント自分がこんなにも大胆になれるなんて…
だってレンジさんの身体の誘惑には勝てないんだもん…
頬ずりしてた顔を上げると目の前にレンジさんの頬っぺたが…
「レンジさん……ちゅっ…」
「 !!! 」
何だか勢いで…レンジさんの頬に軽い触れるだけのキスをした…
だってこのウキウキした気持ちと嬉しい気持ちと暖かい気持ちをレンジさんにわかって欲しくて…
智鶴が俺に頬ずりしたかと思うと頬にキスまでしてきた…
また俺の胸に拳を叩きこむ…まったく…しかも不意打ちだ。
「智鶴…」
「え?あ……んっ……」
俺に引っ付いてる智鶴の顔の下に手を差し込んで上を向かせて唇を重ねた。
そのまま舌を絡ませてじっくりと智鶴の口の中を攻める。
ほんのちょっとの時間で智鶴はくったりとなる。
そのまま体勢を変えて智鶴を俺の下に組み伏せた。
「え??え??」
「なんでそんな訳のわからない顔してる?」
「だって…甘えさせてくれるんじゃ…」
「あれって誘ってるんじゃねーのか?」
「え?ち…違います!私がレンジさんに甘え…あっ!やっ…ちょっと待って…」
「パジャマだと脱がせやすいな。ボタンの数も少ないしウエストもゴムで脱ぎやすい。」
「え?また…ですか?今日はたくさんしましたよ…」
「もう最後にしてから何時間も経った。」
「ええ?で…でも…明日の仕事に差し支えちゃいますよ…」
智鶴がどうにかして俺を引き止めようと必死だ。
そんな慌てぶりも可愛く思えて余計強引にやりたくなる。
「誘ったのは智鶴だ。」
「誘ったんじゃなくて甘えただけで…あ…アンッ!!」
下着を着けてない胸をヤンワリと揉み始めると智鶴は大きく仰け反る。
「明日は送ってってやるから…安心しろ。」
「そんなの…ダメです…目立っちゃう…から…」
「車だから大丈夫だろ…智鶴……ちゅっ…」
舌を絡める深い深いキスをこれでもかってくらいに智鶴にし続ける。
「ふぁ…うぅ……も…」
ついに観念したらしく…智鶴の腕が…
俺の背中に廻された……
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