オレの愛を君にあげる…



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「なんか椎凪が車の運転って、意外」

初めて車を運転するオレを見て、耀くんがそう言った。
普段は歩きか電車だからな。
マジマジとオレを見る耀くんを見てると、ホントに意外だったんだなと思う。

「仕事じゃよく運転してるんだよ。耀くん免許は?」
「持ってないよっ!!」

思いのほか強く否定された。
なんで? そんなに怒ることか?

「だって…こんな狭い所に、全然知らない男の教官とふたりっきりなんて、オレ絶対無理だモン!
きっと息が詰まって死んじゃうっ!」

どんな想像したんだか……ホントに焦った顔して。
でも、たしかにそうだろう。
耀くんのその説明に納得した。

「たしかに!」

言葉にもして、同意してあげた。

「だから、運転代わってあげられなくてゴメンね」

助手席で眉を八の字にして、オレを覗き込んでくる。
わお…急にしおらしくなっちゃって、可愛い〜♪

「いいよ別に。エネルギー補充してくれれば」
「エネルギー?」

耀くんが不思議そうに首を傾げた。
その動きにサラリと髪が揺れる。
ああ、触りたい。
だから手を伸ばして耀くんの髮に触れる。
そのまま指先にちよっとだけ力を入れて、オレのほうに引き寄せた。

「こうやって」

オレは顔を近づけて、耀くんに補充の仕方を教えてあげた。

「ちゅっ♪」
「………」

耀くんが目を真ん丸くして、あ…顔まで真っ赤になってる。
キスなんて最近じゃしょっちゅうしてるのに、相変わらず慣れないね。

「も、もー椎凪のバカっ!! なんでキスするんだよっ!」

叫びながら、耀くんがオレの肩や腕をバシバシと叩く。

「いたいっ! 耀くん、あぶないって! ちょっと…」
「次やったら許さないよっ!」

耀くんが不貞腐れた顔で、未だに赤い顔で叫んだ。
そんな顔も可愛くてしかたない。

「じゃあ長時間運転できないけど、いい?」

すっ呆けてそんなことを言うオレ。

「椎凪っ!!」

そんな態度に耀くんが余計怒った。
そんなじゃれあいをしながら、車は目的地に順調に進んだ。



「は?」

やっと到着したホテルのロビーで、耀くんが呆けた声を出した。

「ひ、一部屋で、ダブルベッド…ですか?」
「はい。そのように承っておりますが?」
「やった!」

オレは喜びの声を上げた。

「は…嵌められた」
「慎二君、ナイス!」

今回の旅行はふたりで話し合って、温泉に行くことに決定した。
耀くんと初めてのふたりっきりの旅行。
そんな話を祐輔と慎二君にしたら、慎二君が知り合いのところに頼んでくれることになってお任せしたんだけど。
こんなサプライズが待っていようとは!
なんだかんだと言っても、あのふたりはオレと耀くんがくっ付くことを許してくれてる。
まぁ、そう積極的と言うわけではないけど、耀くんとキスしてるってわってから、
あんまり口出ししなくなったような気がするんだけどね。

「うーー」

耀くんはさすがに諦めたみたいだ。
今さらだと観念したのか。
ただ、不本意なんだろう。
項垂れて、俯き加減で歩いてる。
しかも小さくため息までついて。

まったく……家じゃときどき一緒に寝てるのに、なんで嫌がるのかがわかんねー。
場所が違うからだろうか?
ま、それが耀くんらしいって言えば、らしいんだけどね。

もしかして、本能で身の危険を察知してるとか?
オレとしては、この旅行で少しはふたりの仲を進展させたいと思ってるからね。

「わぁ…」

そんな不貞腐れてた耀くんだけど、部屋に入るなり感動したように声をあげた。

「へぇ…」

オレも思わず声が出る。
高級そうなホテルだとは思ってたけど、これほどとは。
部屋は和室2部屋とは別に、奥に寝室があった。
和室からは外を流れる渓流が見渡せて、外にはふたりで入っても余裕がありそうな露天風呂が付いていた。
しかも、置かれてる家具も部屋の内装も、なにからなにまで上品だ。

『おふたりの初めての旅行に、僕からのプレゼントです』

なんて言ってくれた慎二君。
すっげー高い部屋なんだろうな……なんて思ったけど、慎二君にしてみりゃこんなの微々たるモノで、
きっと知り合いのコネで安くしてもらってるとは思うんだけどね。
もしかしたら、タダっていうことも在り得る。
そう言う男だ。

「さぁ、耀くん!」
「え?」

荷もつも置ききらないうちに、耀くんをうしろから抱きしめた。

「オレと一緒に、露天風呂に入ろう!」
「なっ!? い、いきなりなに言ってんの? 椎凪! 入るわけないだろっ!
家でも一緒になんて入ったことないのにっ……あっ!」
「なに言ってんの、耀くん! もーダメだなぁ。ココは旅先の宿だよ、もっと開放的にならなくちゃ。
はい! 脱いで、脱いで♪」

言いながら、さっきから耀くんの服を脱がせるのを止めなかった。

「ちよっと…ばっ…やめっ…椎凪!」

耀くんは必死に抵抗してる。
無駄な抵抗なのに。
オレが本気を出せば、耀くんの服を脱がせるのなんてワケないのにね。

「!?」
「し・い・なぁぁぁーーーーー」

耀くんが、もの凄い怒った顔をした。
おっ! っと思った次の瞬間!

「いい加減にしてっ!! 椎凪のバカっ!!」
「ぐはっ!!」

オレの鳩尾に、ドコッ! と、耀くんの蹴りがヒットした。



「ごめんなさい。反省してます。お願い耀くん許して、ここ開けて。耀くーん……」

オレは部屋の扉に向かってずっと謝っていた。

あのあと、咽てるオレを耀くんは部屋から叩き出した。
かれこれ30分は経ってる。
マジやばい。
そんなに怒ったの?

「耀くん…」

半ば諦めかけたとき、部屋のドアが開いた。

「もう、二度としないでよ」
「あっ!!」

ドアを開けてくれた耀くんが、浴衣姿になってる!
しかも、髪が濡れてて……露天風呂に入ってたんだぁーー!!

「耀くんズルイ! オレに隠れて、ひとりで先に露天風呂に入った!!」
「あーもー煩いなぁ…」
「もー露天風呂に入ってる耀くん、見たかったのにぃーーー」
「見せるわけないだろっ!!」

耀くんに怒られ、オレはもう殆んど半べそ状態!
ホントにガックリのガッカリの散々だ。
自業自得かもしれないけど……超悔しい!



「はぁーー気持ちいい!!」

オレは部屋に付いている露天風呂で、ゆったりとまどろんでた。
お湯が丁度いい湯加減で、気持ちがいい。
さっき感じた悔しい気持ちは、なんとか持ち直したみたいだ。
露天風呂が開放的で、思わず立ち上がって伸びまでした。

「眺めも最高! ね、耀くん♪」
「こっち向かないでっ!!」
「ん?」
「まったく…ホント椎凪って露出狂なんだから。裸のまま振り向かないでよ、焦るじゃないか」
「そお? よーしっ! 次は絶対、耀くんと入るぞ!! おおーーー!!」
「なんか、恐ろしい決意が聞えてきたんだけど! オレは椎凪となんて、絶対入らないからねっ!」

即行お断りしてやった。
なにひとりで盛り上がってるんだか。

「イッ!!」
「ん?」

オレは思わず視線を反らす。

「いいお湯だった〜」

いつの間にか、椎凪が湯船から上がってた。

「ちょっと、椎凪! 少しは気を使ってよ!」

もーーーっ!! 椎凪ってば、身体を隠さずに堂々と歩いてくるのやめてよね。
絶対ワザとだよ、もー。

「はー気持ちよかった。耀くんに見られながら入るなんて最高っ! 幸せっ♪」
「み、見てないからっ! 椎凪の裸なんて、見てないから!! もー椎凪、裸やめて…」

目のやり場に困るんだよ。

「だってオレ、平気だもん!」
「椎凪は平気かもしれないけど、オレは平気じゃないのっ! もーいい加減に…」
「なんで? オレの裸、見たくないの?」
「!!」
「どうしたの? 裸じゃないのになんで目を逸らすの? それになんで顔赤いの、耀くん。ちゃんとオレ、浴衣に着替えたのに?」
「いや…別に…」

椎凪の浴衣姿が様になっててビックリしちゃった。
だから、思わず椎凪から視線を逸らしちゃったけど。
浴衣姿が似合うなんて言ったら、またウルサイから黙っとこ。
でも、ホント似合うな……椎凪ってば。
はーーもう変に意識して、疲れちゃうよ……。



「こっからこっちに、来たらダメだからねっ!」

ベッドの真ん中ら辺を指で線を引いて、椎凪に念を押した。
別に布団を用意してもよかったんだけど、きっと結果は同じことだと思うから諦めた。
モメる時間が勿体ないし、そんな体力使う気にもならない。

「はいはい。わかったって」

椎凪が軽く返事をした。
しかも、なんの文句も言わず。

「怪しいなー」

オレは椎凪のことを、全く信用してなかった。



耀くんがさっきから、なんだかんだどオレに言う。
どーせ耀くんは一度寝たらなかなか寝たら起きないんだから、そんなの意味ないのにさー。
だから一応“ハイ”って言っとこ。

「そんなことより飲んで、飲んで♪ 折角の旅行だよ」

オレは耀くんにお酒を勧めた。
オレの計画を実行するために。
(良い子は真似しちゃいけない! お酒はハタチになってからだよん♪)

「やっぱり家で飲むのとは雰囲気が違うね」
「うん、景色も綺麗でさ。気分いいね」

耀くんが機嫌よく話してくれる。

オレは 窓に近づいて、外の景色を眺めた。
渓流の音と夜の景色と、家じゃないってう新鮮なシチュエーションで気分は最高だった。
チラリと横目で耀くんを見れば、耀くんも外を眺めながら目を細めて嬉しそう微笑んでた。

「ここの部屋ね、このホテルで一番いい部屋なんだって。 仲居さんが言ってたよ」
「本当? じゃあ、慎二さんに無理させちゃったかな?」
「大丈夫じゃない? 慎二君のことだから、色んなコネ使ってタダかもよ」
「ありえそうで怖いね…はは…」

いつの間にか耀くんも窓のほうに歩いて来て、オレの隣に立った。

「この辺、観光名所一杯あるから明日色々回ろうね!」
「うん。楽しみだな」

耀くんがニコニコ嬉しそうに笑ってる。

「オレさ、旅行なんて初めてなんだ。『TAKERU』のほうで別荘とかには泊まったことあるけど、
こういうの初めて……本当に嬉しい」
「…………」

そう言って窓の外を眺める耀くんの横顔をジッと眺めてた。

「じゃあこれからは、季節ごとに旅行しよっか? 春・夏・秋・冬って…今秋だから、今度は冬にさ」
「え?」
「こうやって……オレとふたりで」

言いながら耀くんの顔にそっとオレの顔を近づける。
耀くんは逃げない。

「椎…凪と…ふたりで…?」
「そう…オレと耀くん…ふたりで…」
「…んあ…」

オレの唇で耀くんの口を塞ぐ。
耀くんはしっかりと目を瞑ってる。

「好きだよ…耀くん」
「…んっ………あん……」

堂々と耀くんにキスをできるようになってから、どのくらいたっただろう。

オレと耀くんは恋人同士みたいにキスをする。
舌を絡ませても耀くんは怒らなくなった。

一緒に暮して、ときどきだけど一緒に 眠って……ふたりで旅行にも来て、同じ部屋でひとつのベッドに寝て……。

こんなにキスして、こんなに耀くんのことが好きで好きでたまらないのに……
こんなに耀くんのことを愛してるのに……こんなに耀くんのことを求めてるのに……

オレ達はまだ、恋人同士じゃない。

耀くんは絶対認めない。
ホント耀くんって筋金入りの意地っ張りだ。
なのになんでオレを拒まないの? って聞いてみたいけど、オレにはもうわかってることだから気にしない。
そんなことを聞いて全てを拒否されたら、オレは立ち直れない。

耀くんは絶対そう言うから……。
やっとここまできたオレの地道な努力を、自分で無駄になんか絶対しない!



「ヤ…ヤダな…」

耀くんが息を弾ませながら囁いた。

「なにが?」

オレは唇を離さずに聞き返した。

「この場所と……お酒のせいで…変な…気分になる…ハァ…」
「!!」

耀くんが両手でオレの身体を突っぱねる。

「もう、やめっ!」
「耀くん?」
「もーこれ以上オレにキスしたら、別に部屋とってもらうからね! もう、あぶない、あぶない…」

耀くんがフラフラしながら、和室に戻って行った。

「えー? 耀くんのケチーーっ!!」

オレはブウたれた。
もう、耀くんってば、素直じゃない!
いつものことだけど……

「ケチじゃない! さー食事! 食事!」!」
「もーー」

耀くんは気持ちを切り替えたように、そのあとはたくさん料理を食べて、お酒を飲んで、旅館の食事を楽しんだ。
オレもそんな耀くんと一緒に人様が作った料理を食べて、大いに楽しんだ。



「くぅーーー」

耀くんがベットの真ん中で仰向けに眠ってる。
両手は身体の横で肘を曲げて、万歳状態で赤ちゃんみたいだ。
可愛い。
自分で境界線決めたのに、もう意味がない。
だからそんなことやっても無駄なことなのに、学習能力が足りないんだから。

「いやぁーあぶない、あぶない。オレのほうが先に潰れるところだった。耀くん、お酒強いからな」

オレと同じ量じゃケロッとしてる。
だからなんとか飲んだフリして、耀くんを酔い潰した。

ギシッ…オレはベッドに片手をついて、耀くんの上に覆いかぶさる。
耀くんは起きる気配はまったくない。
オレはクスリと笑って、口元を緩ませる。

「好きだよ、耀くん……耀くんもオレのこと好きだってわかってるから、早く自分の気持ちに正直になって」

眠ってる耀くんの手をギュッと握ぎる。

「愛してるよ…」

そっと囁いて、キスもした。
そのまま首筋に舌を滑らせていく……これもいつものことだ。

オレは起きない耀くんの身体で遊ぶ。
浴衣を肩からずらして胸元まで広げた。
綺麗な肌がオレの目の前に現れる。
腿の内側にも手を滑らせるとお酒で火照ってるのか、いつもより耀くんの身体が熱い。

「ん…あ…」

寝ながら耀くんが甘い声を洩らした。
もっと聞きたくて、身体の隅々まで舌を這わせた。
舌の先や全体を使って耀くんの肌の上を滑らせる。
んーー甘い。

「あ…あ…んあっ!!」
「!!」

ビックリした!
感じすぎた耀くんが、無意識にオレの頭をギュッと抱きしめたから!

耀くんの胸の谷間に、オレの顔が押し付けられる!!
ちょっと…まっ…目の前に耀くんの膨らんだ胸がっ!
スベスベの肌に柔らかい身体。
なに? これ? なんの試練? それとも新手の拷問??


「ハァ…ハァ…」

オレはなんとか耀くんの腕と胸の谷間から逃げ出して、ベッドのすぐ隣の床に四つん這いになって喘いでいた。
とんでもなく後ろ髪を惹かれまくりの、それを振り切るのにもの凄い精神力を必要とした。

「ヤバイ、ヤバイ……本当に抱きそうになちゃったよ」

だって、そのまま最後まで行っちゃってもおかしくない状況だし?
耀くんは酔ってて、きっとオレがなにをしてもわからないだろうし、それに酔ってれば、“初めての痛み”も
気にならないだろうから。

「でも、さすがにそれは今はまだマズイからな」

酔いながらも、なんとか理性で踏みとどまった。
でも……

「クソォ……抱きてーー!!」

オレはそんなことを呟きながら、抱きたい衝動を必死に堪えていた。
今までのオレを考えると、なんて忍耐強くなったことか。
愛の力は偉大だ!
でも、我慢する必要がなくなったときには、耀くん、覚悟しといてね♪

オレは床に座ったまま、ベッドに腕を置いて、その上に顎を乗せて、気持ちよさそうに眠ってる耀くんを
生暖かい眼差しでしばらく見つめてた。



「起きないよね…」

目が覚めて横を見ると、椎凪がぐっすりと眠ってる。
椎凪ってお酒弱いから、起きることはないかな?

昨夜は何事もなく、ふたり共眠ったらしい。
よかった。
オレは椎凪が起きてこないと確信して、こっそり露天風呂に入った。

「気持ちいいーー♪」

寝起きのせいか、のほほーん♪ と湯船に浸かってたら、なんだかウトウトしてきちゃったらしい。



「耀くん…耀くん…」
「!?」

ゆっくり目を開けた。
ああ…オレ…寝むっちゃったんだ。

「し…椎凪っ! いつの間に!?」

目を開けると、椎凪が湯船に浸かってて、オレの 真正面にいる!!

「あのさ…」

椎凪はオレの質問に答えない。

「お湯の中だったら、初めてでもスムーズに入るかな?」
「は? なにが?」

オレは焦りながらも、椎凪の言ってることがわからなくて聞き返す。

「オレ!」
「オレ? え? なにそれ?」

余計に言ってることがわからない? なんのこと?

「オレだってば!」

そう言いながら、スルリとオレの足の間に入ってきた!

「あっ! なにするの! ちょっと、やめて椎凪! フザケないでよ! やだっ!!」
「今さらだよ、耀くん。昨夜から覚悟してたんでしょ?」

バシャバシャとお湯が跳ねた。
どんなに抵抗しても、椎凪はオレの目の前から退こうとはしなかった。

「ああっ! やっ……!!」

椎凪がオレのほうに近づいて、オレは椎凪の胸とお風呂の板に挟まれた。

「まずは挿入(いれ)させてね♪ あとは部屋で一杯可愛がってあげるから♪」
「え? やだ……」

椎凪に抱きかかえられて、お湯の中で身体が浮いた。
そのまま椎凪の上に落とされて、思いっきり仰け反って……椎凪の背中に爪を立てた。


「ハッ!」

気がつくと湯船にはオレひとり……なに? 夢?
心臓がありえないくらい、ドキドキ・バクバクしてる。
熱いからじゃない汗が 流れてる気がする。
やだ、なんて夢見てんだろオレ。
恥ずかしい……どうしてあんな夢、見たんだろう?
椎凪のエロオーラに中てられたのかな?
はーでも、夢でよかっ…た……?

「なっ!!」

ふと横を向くと、すぐ横に椎凪がいたっ!
お風呂の淵に両手を乗せて、ニッコリとオレを見てる!!

「し…し…し…椎凪! なにやってんの? そんなところでっ!?」

焦って、慌てて椎凪の傍から離れた。

「えー? 耀くんの入浴シーンを目に焼きつけてんの。なかなかセクシー♪」
「…………」

なっ…!? は…裸…見られた?

「オレも一緒に入る♪」

そう宣言すると、いきなり浴衣の帯を解き始めた!!

「ぎやあああああああーーーーー!! 椎凪のバカッ! スケベっ! 変態っ!!」

ばっちーーーーーん!!

そこに夢でのことが加算されてたのはしかたない。
手加減なしで、椎凪の顔面に思いっきり平手打ちを叩き込んでしまった!
タイミング悪すぎるんだよ! 椎凪!

ドタンッ!! ガタッ!! ドシャッ!!

「いってぇーーーーーー!!!!」

見事としか言いようのないフッ飛び方で、椎凪が和室に転げて行った。





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