ひだりの彼氏


Rおまけ




もう……本当に許してほしい……なんて朦朧とする頭で考えてる…

「や……」

何度も私の胸の上を彼の舌の先が優しく滑っては胸の先を唇でふくまれる。
舌の先で触れられて……押さえつけられて……
もう身体中がゾクゾクと耐えられない。

「あっ……あ……」

「奈々実さん……」

耳元で私の名前を囁きながら片手はそっと反対の胸を微妙な力加減で触れ続けるから
私は耳も胸も感じて大きく仰け反る。

手の平全体で触れて指先で触れて…彼の力加減はどこまでも優しい。

そのあとも彼の指先は私の身体を上を滑って弾いて……私はそのたびに身体が痺れて震える。

彼の手はずっと温かくて……安心してしまう。

「ンン……」

あまりにも身体が敏感に感じすぎて彼の首に腕を廻してしがみついた。
もう恥ずかしいとか年下だとか高校生だとか……そんな気持ちはとうの昔に吹っ飛んだ。

だって……彼の微妙な指先の力加減は私をおかしくする。

「あ…」

彼の手で両足が大きく広げられる……え?あの……これって……

「はうっ!!!」

乱暴でも勢いがあったわけでもないのにグンッと身体が持っていかれる。

「ンア!!……あ…あ…」

ものすごい圧迫感が身体の中心を貫いていく。
う……いきなりなんて……
いくら経験があってもちょっとキツイ。

「や……痛……」
「痛い?」

その疑問形は初めてじゃないのにってニュアンスが含まれてるよね?

「……だ…って……あ……」

さらにぎゅっと彼の首に廻した腕に力を込めて彼を引き寄せた。

だって久し振りなんだもん!!仕方ないじゃないよーーー!!

「ああっっ!!」

彼が体勢を変えて私を押し上げた。
私の身体が持っていかれないように彼が両手で私の腰を掴んで引き寄せたから
グッと奥まで私の中に彼が自分の存在を感じさせる。

「う……く…ぅ……」

彼を感じながら自分の身体がジンジンと痺れてるのがわかる。

「ン……ちゅっ…」

積極的なキスが彼から送られてそれに応える度に身体の中がゆっくりと溶けだしてるみたい。

「はぁ…」

絡ませた舌をやっと解放されて小さく息を吐く。

「もしかして久しぶりなの?奈々実さん」
「……」

そんな彼の問い掛けに私は無言。
彼と知り合ってからだって半年以上経つんだから久しぶりなのはわかってるはずだし…
改まって聞かなくたって……恥ずかしいじゃない!

なんて私って結構恥ずかしがり屋だったんだとこんなとき気付いた。

「そう」

無言だった私に彼は勝手に解釈したらしい。
正解だけど……ちょっと悔しい。

「奈々実さん……」
「……」

彼がぎゅっと私の身体を抱きしめてそっと頬にキスをした。

「オレ奈々実さん以外無理」
「……え?」
「こんなこと他の女子とは出来ないし…したいと思わないし…生理的に無理」
「……」
「きっともの凄い拒絶反応起こす」

それって……浮気はしない…っていうか出来ないってことで……私だけってこと?

「うん」

私は彼の頬を両手で触れると視線を合わせてニッコリと笑った。

「奈々実さん顔赤い」
「うるさい……」

あなたもちょっとくらいテレるとか顔赤くなるとかしなさいよね。
可愛くな……

「アンッ!!」

だからいきなり動かないで…って……

「あっ!あっ!あっ…んああ!!」

さっきまでとは比べものにならないくらい身体が揺さぶられる。
本当に彼には迷いがない。
普通初めてだったらちょっとくらい戸惑ったり気を使ったりしそうなのに彼は最初からマイペース。

「やっ!!あっ!!あっ!!」

抱きしめられて背中に廻された腕で肩を押さえ込まれた。
押し上げられる身体は逃げる場所がなくてただただ彼を受け止め続けるしかなくて……

「ひんっ!!あっく!!」

ああもう変な声が…なんて思う余裕も無くなってくる。

「あっあっあっ……!!」

本当にこの人は彼なの?こんなに荒々しく動くのが彼?いつも無表情で色んなことに無関心な彼?

「ンア!?」

彼が私の膝の後に腕を通すとそのまま上に引き上げる。

「あああ!!やあっ!!」

すっごい奥まで攻められる。

「やっ!ダメ!!ダメ!!やだ!!」

大学の時の彼も確かに私のことを攻めたけどここまで激しくなんてされたことなくて……

そりゃ達した経験はあるけどこんなにも急速に一気に持っていかれた記憶はなくて……怖い。

「やぁ…うっ…ンン!!」

まるで食べられちゃうんじゃないかと思えるような勢いのキスで口を塞がれる。

「うぅ……んっんっ……」

何度も角度を変えてキスされて……ずっと続くのかと思えたキスが急に終わった。
でもさっきと同じように身体は大きく揺さぶられ続けてる。

「名前…呼んで…」

朦朧としてくる頭にそんな彼の声が聞こえた。

「……?」

私は閉じてた目をちょっとだけあけて霞む視界で彼を見つめてた。
でも思考回路はフリーズしたままだ。

「オレの名前呼びながらイって」
「名……前?」
「そうオレの名前」
「……」

彼の名前……

「ツバ…サ?」
「もっと呼んで」
「アンッ!!」

彼が言いながら私の方に体重をかけて押し上げる。

「はぁ…はぁ…あ…ツバサ…」
「もっと」

ギシギシとベッドが軋む。

「あっあっあああっ!!翔!翔!」

「奈々実」

もうなにがなんだかわからないまま彼の名前を叫んで彼の身体にしがみついて……
最後は盛大に叫んで大きくのけ反った。

こんなふうに乱れて恥ずかしいくらいにイったのは初めての経験だった。

彼って……隠れ肉食系男子だったのね……騙された。
隠れ俺様で隠れ肉食系男子!!
詐欺だ!

「はぁ…はぁ…はぁ…んっ…ケホッ…」

どれだけ放心状態だったのか…息はあがったまま喉はイガイガのカサカサで咳まで出る。

彼は1度私から離れたけどまたすぐに私の上に覆いかぶさって私の身体を跨ぐように
ベッドに肘をついて私を見下ろした。

「大丈夫」
「……」

余り変化のない彼が視界に入ってムカつく。
さっきまで彼も息が荒かったみたいだけど私とは違ったらしくあっという間に呼吸はととのったらしい。
余計ムカつく。

「……」

彼がベッドに肘をつけながら頭だけ私の胸の上にコテンと乗せた。
私は身体が怠くてそんな彼をどかすことも頭を撫でることも出来なかった。
指を動かすのも億劫。

「はぁ……」

彼が珍しく溜息をついた。まあ当たり前よね。
あんだけ激しく動いたんだから。
私なんてホント身体動かないって。

「奈々実さんの感じるところわかった」

「は?」

彼が顔を上げてそんなセリフを言った。
私は頭がハテナ。

わかったって?だから?

「今度はそれを生かす」
「へ?あっ!ちょっと!!」

彼が上半身を起こして私の膝を両手で掴んで折り曲げるとグイッと何の躊躇もなく大きく広げた。

「きゃあああ!!ちょっと何するのよ!?」

私はもうビックリで思わす叫んでしまった。

「さっきは奈々実さんを探りながらだったから。
でもそれで奈々実さんの感じるところわかったから今度は大丈夫」

「は?」

なにが大丈夫なのよ?

「奈々実さんに失望されないように頑張る」
「え?なに?何言って……ンアっ!!」

いきなりの身体の中に感じる圧迫感!!これって…

「ちょっ…まさかまだするつもりじゃ…」
「オレ経験ないから何度も復習しないと覚えられない。ああ予習も必要か」
「はあ?」

何すっとぼけたこと言ってるのよ!余裕だったでしょ!!
予習とか復習とかって……必要ないでしょ??ってかもういいってば……

「ちゅっ」
「!!」

オデコにキスされた。
しかも彼の雰囲気から 『覚悟しろ』 ってのが伝わってくるのは気のせい??

って……え?!ちょっと待ってよ!!ちょっと!ちょっと!!ちょっとーーーー!!



流石現役高校生だからか私が体力なさすぎるのか…ただ単に普段の彼に騙されてたのか……

結局……散々攻められて……名前も何度も呼ばされるし……クタクタの声は掠れるし……

もう何度抱かれたのかわからない。
最後の方は本当になしで……したし…


もうどんだけ腹黒男なのよーーー!!慣れてないなんて絶対ウソだーーー!!!





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