シャワーを浴びた後、耀くんの部屋の前を通ると部屋のドアが開いたままになっていた。
何気に覘くと……耀くんがベッドの上でお着替え中。
超ラッキー♪ なんせサラシを既に外してたから、生の胸が必然的にオレの目に入る。
普段、耀くんはサラシを胸に巻いて過ごしてる。
ただでさえ見た目女の子なのに、胸まであったらどう説明しても男の子になんて見られるはずがないから。
「んしょ……」
どうやら耀くんは、ドアが開きっぱなしだと気付いてないらしい。
耀くんって、いつもはサラシ巻いてるから思わないけど、想像してたより結構ムネ大きいんだ。
身体が動く度にフルリと揺れる胸。
初めて風呂場で耀くんの裸を見たときも意識して目を逸らしちゃったからじっくり見てないし、
鏡越しだったから鏡が曇ってて、あんまりハッキリ見えなかった。
それにしても形もいいし、ボリュウムもそれなりにあるし、出るとこで出ててくびれるところは
ちゃんとくびれてるから、ナカナカのプロポーションなんだよな〜♪
あーー抱きてーー押し倒したい。
「 ハ ッ !! 」
気配を消してジッと見てたんだけど、なぜだか耀くんが気付いていきなりオレを見た。
ボタンをかけきってないパジャマの前を押さえながら、耀くんが顔を真っ赤にして叫ぶ。
「もーーー!!なに見てんだよっ!!椎凪のバカっ!!」
「え?あ!オレに見せるためにドア開けててくれたんじゃないんだ?」
惚けて聞いた。
「んなわけあるかっっ!!まさか……見たの?見たんだろっ!!」
涙目で顔真っ赤にして睨んだってぜんぜん怖くないし、逆に可愛いったらありゃしない。
「えー?あーー見てないよ〜〜」
ワザとらしく横を向いて、耀くんから目を逸らしながらまた惚けた。
「なに?そのテキトーな返事!!見たんだなーーー!!どっから見てたんだよっ!!椎凪のエッチっ!!スケベっ!!」
およ?いつになく追求してくるね、耀くん。
「見てないよ。胸からオナカにかけての滑らかなラインとかなんてさ」
そう言ってニッコリと爽やかに耀くんに笑いかける。
「あーなに?その言い方!!やっぱりオレのハダカ見たんだぁ!!もーー椎凪なんて大キライっ!!」
あれ?余計なこと言ったかな?耀くんが涙ぐみながら、本気で叫んでる。
「え?なんで?ドア開けてたの耀くんなのに?どうして?」
あれれ?なんだか雲行きが怪しくなってきてないか?
ちょっと焦り始めるオレ。
「うるさーーーーいっ!!とにかく椎凪キライっ!!」
えーーー!?顔がマジなんだけど。
「えっ?うそ……ちょっと……耀くん?マジ?マジで??」
「マジもマジ!!本気だってば!!もう、しばらく椎凪と口利かないからっ!!」
「ええーーーー!!それって横暴!!!」
「はあ?椎凪がそんなこと言える立場なのっ!!」
こんな日常が、毎日のように繰り返される。
でもオレは、そんな毎日が楽しくて嬉しい。
耀くんに出会えて一緒に暮らして、毎日が新鮮でドキドキワクワクしっぱなしなんだよ。
このあと、オレは耀くんに謝りに謝って、やっと許してもらった。
もちろん許してもらうために、ケーキ数種類を捧げる約束をしたのは言うまでもない。
そんなことで、耀くんのご機嫌が直るのなら安いもんだ。
はあ〜〜良かった。
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